【105】濃霧と氷結の82号線で遭難?(ニューメキシコ州):2013年12月7日(土)、20日目(3)


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前回、14:01。氷点下の中、カールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns National Park)ビジターセンターを出たところで終わった。

【今日の計画】
今夜の宿まで、どこも観光しないで行くと今の宿から237 km ? 約 2 時間 39 分である。朝ゆっくり出ても昼頃到着してしまう。今夜の宿に2泊するので、今夜の宿の近くのホワイトサンズ国定公園(White Sands National Monument)は明日行く予定だ。

となると今日の移動は時間に余裕があり過ぎる。昨日はカールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns National Park)に遅く入館したので、閉館に追い立てられた印象がある。それで、午前中、現在宿泊している宿から約22分のカールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns National Park)を再度見学しよう。

午後、アラモゴードの宿:スーパー 8 アラモゴード (Super 8 Alamogordo)に向かえばいい。カールズバッド洞窟群国立公園から 270 km ? 約 3 時間 2 分である。

●早朝、無行動。
●午前、カールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns National Park)を再度見学。
●午後、移動。
●夕方、なし。

【今日の天気】
[実際]

【今日の情報】

【地図】
●走行ルート(ニューメキシコ州)
A.カールズバッドエルパソの宿:モーテル6カールズバッド(Motel 6 Carlsbad)
B.カールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns National Park):A地点から 32.4 km – 約 22 分
C.アラモゴードの宿:スーパー 8 アラモゴード (Super 8 Alamogordo):B地点から 270 km – 約 3 時間 2 分
D.ホワイトサンズ国定公園(White Sands National Monument):C地点から 32.1 km – 約 24 分

大きな地図で見る

【今日の実際】

14:01。カールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns National Park)ビジターセンターを出た。ー5℃という氷点下である。寒いというか痛い。
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草木の枝葉は氷結している。
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サボテンは砂漠のイメージだが、サボテンにも氷雪がびっしりついていた。
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駐車場に向かうカップル。
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氷雪した樹木
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別のカップルが駐車場からビジターセンタ―にくる。
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駐車場の車に向かう人。
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濃霧で視界不良。
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このような状況のカールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns National Park)をあとにした。これから、アラモゴードの今夜の宿まで、270 km、約 3 時間のドライブだ。

この時点では、運転をさほど心配していなかった。今まで走行してきたアメリカの道路はよく整備されていた。レンタカーは古いし使い込まれているが、全く異常を感じなかった。歩くとき駐車場の路面は滑りやすかったが、車が滑ることはなかった。ガソリンはメーターが半分をさすので、どこかで入れないと今夜の宿までもたないだろう。

走ってから2時間で休憩がてらガソリンをいれ、ついでにトイレも利用しようと考えた。285号線を北上した。
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整備された走りやすい道だ。
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油井があるのだろう。
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アーティージア(Artesia)は大きな街だが、まだ15時15分で、走行してから1時間15分しかたっていない。その時は、天候も悪くなく路面も悪くなかった。

アーティージア(Artesia)の街で左折し、82号線に入った。
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くもり空で昼でも少し暗かったが、走行に支障をきたすほどではなかった。
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少し行くと、霧がだんだん濃くなり、対向車はライトを点灯し、減速していた。
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だんだん、雪も多くなり、霧がだんだん濃くなってきた。
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濃霧である。さきほどマサケイの車をビュンと追い抜いた元気な車(ここではそう呼ぶ)が、遅い車のあとについて走行している。時速10マイルだ。徐行運転である。どうやら、元気な車は、もう前の車を抜く気がないようだ。3台縦走した。

先頭の車が、どういうわけか、道のわきに停車した。

2番目の車・元気な車は、少しスピードをあげたものの時速20マイルで走行する。マサケイは後続する。そのまま走ると、前にピカピカとランプが点灯している。どうやら事故らしい。
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元気な車が停車し、警察官と何か話している。
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マサケイも窓を開けると、警察官が、「あなたの車線で事故があり、現在、対応中なので、反対車線をユックリ走行してください」と言った(気がする)。

前の元気な車は、反対車線を走り、事故車とパトカー3台をやり過ごした。
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それから本来の車線に入った。
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マサケイは元気な車を真似した。このまま、元気な車の後についていった。
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今夜の宿がある街・アラモゴード (Alamogordo)まで、先導していくれるとありがたいと期待していると、次の小さな町で、元気な車は停車してしまった。この先、進む気がないようだ。仕方ない、マサケイは単独で孤独に走行するしかない。先導車なしでゆっくり走行する。
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ゆっくり走行しているのに、濃霧の中、別の車に追いついた。非常点滅表示灯(ハザードランプ、hazard lamp)を点滅しながら時速20マイルと、ゆっくり走っていた。また、後続車も現れた。どちらも作業車である。
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道路が凍っていて、何回か、軽くハンドルが取られた。こんなところで停車したくない。ブレーキも踏みたくない。前の車が時速20マイルで走るので、同じ速度で、付いていく。後ろからも付いてきた。すると、パトカーが後ろから来た。前の車が停車した。それで、マサケイも停車した。後ろの車も停車した。

マサケイは、事態を理解できていない。パトカーがワレワレ3台を先導するのだろうか? ウウン? パトカーが見えない。先に行ってしまった。前の車の運転手が窓から顔をだす。マサケイも顔を出すが事態が飲み込めない。後ろの車が動き出し。前の車の横に来て、運転手と話している。それから、マサケイの脇にきて、「走っていいよ(You can go)」と言った。「お先にどうぞ(I follow you)」と言ったけど、なんか、怪訝な顔をしている。

それで、事態を理解した。前の車は異常なので、非常点滅表示灯(ハザードランプ、hazard lamp)を点滅しながら時速20マイルと、ゆっくり走っていたのだ。多分、携帯電話で修理車を依頼したのだろう、後ろの車は修理車で、非常点滅表示灯を点滅していた前の車をけん引する準備を始めた。

それで、この2台と別れて、単独で走ることにした。しかし、停車した車を発進させようとすると、路面が凍ってタイヤが滑る。ヤバイ。もう一度、アクセルをゆっくり踏むが、ズズズと滑る。車のパネルに「滑る」サインが出た。背筋が凍る。バックの方がパワーがでるので、バックにしたら、タイヤが地面をつかんでくれた。ホッ。しかし、バックで走るわけにはいかない。一度、停車し、再度、前進しようとすると、ズズズと滑った。車のパネルに再び、「滑る」サインが出た。どうしよう。危ない。とても危険だ。しかし、ここで留まるわけにはいかない。

3度目にバックし、ギアを切り替え、前進すると、タイヤが地面をつかんで前に進んだ。路面が凍っていて、少し滑る印象だがここでブレーキを踏むとさらに危険だ。そのまま時速10マイルで運転し始めた。視界はとても悪い。10メートル先は見えない。道路の両脇も路肩しか見えない。周囲はどうなっているのか?

時速10マイルのまま走ると、先ほどのパトカーが、路肩にはみ出た事故車の対応をしていた。ここ1時間内に事故現場を見るのが2回目である。書かなかったが、路肩で動かない車も2台みた。
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これはどうやら、かなり危険な状況である。雪道で遭難してもおかしくない。視界不良で、後続車がぶつかるかもしれない。自分の車がスリップして路肩に突っ込むかもしれない。別の車がスリップしてぶつかってくるかもしれない。車の異常が起こるかもしれない。どれが起こっても、危険だ。携帯電話をもっていない。地図を持っていない。ガソリンも少ない。ここで遭難したら生死にかかわる。

時速10マイル(時に、~20マイル)のまま、さらに30分ほど走る。雪は降っていないが、外気温はマイナス6度で、視界は霧でとても悪い。路面は一部凍結している。冷や汗が流れてきた。これは本当にヤバイ。
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どうしてこんなに写真があるか? 事故または事故死したときのために、写真をたくさん撮っている。事故死すれば、警察官が、残った写真から状況を察するだろう。
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しかし、1時間も走ると、視界が改善されることが多くなり、周囲の草木に樹氷・積雪状態がなくなってきた。やっと、生きた心地がした。路面の凍結も全くなくなった。しかし、まだわからない。これから先で、悪くなるかもしれない。情報は全くない。

視界が改善されてきたので、制限時速55マイルの道を時速35マイルで、前後、対向車に充分注意し、安全運転で走った。
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前から対向車がくると、通行可能な道路がこの先にあると感じて心強い。
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人がいるかどうかわからないが、家屋があるととてもホッとする。ここで事故を起こせば、助けを求められる(だろう)。
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しかし、道路脇の樹木はしっかり氷結している。
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対向車歓迎。
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17時が過ぎ、そして、徐々に、視界も良好になり、凍結もなくなった。しかし、今度は夕闇が迫ってきた。
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2時間前、15時15分に、大きな街のアーティージア(Artesia)を通過したが、その時は、天候も悪くなく路面も悪くなかった。ガソリンは半分ほどだったが、こんなことになるとはツユ知らず、アーティージア(Artesia)では給油しなかった。それ以降、ガソリンスタンドが見つかっていない。濃霧と氷結道に悪戦苦闘していた。

17:17。アーティージア(Artesia)で82号線に入ってから2時間。ガソリン給油も休憩もしていない。その大半は、濃霧の中、凍結路面上をのろのろ運転していた。ようやく、濃霧と凍結路面がやわらいだが、今度はガソリン・スタンドがでてこない。
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ガソリンスタンドらしき建物がああった。ここで休憩しガソリンを入れよう。
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マサケイに車がライトに下にポツンと。
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しかし、係員がいない。無人である。「ポンプのところで、クレジットカードで払ってください」とある。
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ガロン当たり$3.189と妥当な値段だ。
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クレジットカードを入れて給油する方式であるが、クレジットカードを入れても稼働しない。ネックは、ジップコードである。弱った。
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ジップコードとクレジットカードをいろいろ試した。さらに、思案した。10分ほど経ったがどうしようもない。このまま走って、宿にたどり着けるかもしれない。ガス欠になったら、その時で、他の車に助けを依頼しようかな? しかし、この道は車がメッタニ通らない。どうしよう?

すると、カウボーイハットをかぶった30代のイケメン兄さんが給油しに来た。カードを入れて給油した。マサケイもこれ見よがしに試す。ジップコードがないので、拒否されてしまうのは承知の助である。

それで、イケメン・カウボーイがこちらを見た。

すかさず、マサケイ 「上手くできないですよ」
ドレドレという顔つきで、親切にこちらに来た。
(マサケイの心の声、「まってやした、大統領!」)

イケメン・カウボーイ 「俺があんたのカードを試していい?」
マサケイ 「どうぞ」
「ジップコードは?」
「日本に住んでるのでアメリカのジップコードがないんです」
しばらく考えていたイケメン・カウボーイ  「現金もってる?」
マサケイ ポケットから素早く20ドル札を一枚取り出し、「はい」と渡した。

イケメン・カウボーイ 「俺は、この近くに住んでいる。俺のカードで入れてあげるから。ガロン当たり3ドル・・・だから、7ガロン入れろ」と言って、20ドル札をポッケにしまった。

それじゃどう見ても、マサケイが得で、イケメン・カウボーイが損だ。

マサケイが「6ガロンにするよ」と言って、ノズルからガソリンを給油をし始めると、給油を終わるのを待つこともなく、イケメン・カウボーイは自分の車の乗ってサッサと行ってしまった。マサケイは、去っていくイケメン・カウボーイの車に向かって、「シェーン、カムバック」じゃなくて、「サンキュー・ヴェーリーマッチ」と大声でお礼を叫んだ。

マサケイが6ガロンで止めるかどうかなどお構いなし。
カッコイイですね。こういう親切と信頼。ドライな対応。
恩にきます。これで、今日の目的地までガス欠なしで移動できます。

名前も聞いていない。写真も撮り忘れた。でも、旅行していてこういう親切は心に沁みます。アメリカと言う国は、21世紀に入って急速におかしくなったと思うけど、アメリカ人はまだまだ、なかなかいい。感動した。

マサケイにはこういう適切な親切を自然に行なえる心技体が身についていない。

今回はここでおしまい。

【本日のまとめ】

  1. 観光した場所
    以下は、カールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns National Park)(ニューメキシコ州)。
    (1)ホワイツ・シティ(White’s City)
    (2) Big Room route のセルフガイド・ツアー(Self-Guided Tours)。つまり自分で勝手に見て回る。昨日と同じ
  2. 観光にどのくらい時間がかかるか?
    (1)5分。店内に入ればその時間+。
    (2)1時間半。
  3. どういう観光をすれば効率的か?
    レンタカーがなければ、今回のような観光はできないので、レンタカーがおススメ。
    (1)
    (2)昨日と同じ。
  4. 観光のクチコミ。
    評価基準・・・< >はおススメ度の5段階:5は是非、4はなるべく、3は普通に良い、2は時間があまったときに期待しないで、1はやめた方が良い。
    (1)天候不順ですることない。店内を見ていない。<5段階の1>
    (2)昨日と同じ。
  5. トラブル体験:濃霧と氷結の82号線であわや遭難。あわやガス欠。
  6. 走行距離:197マイル(317 km)
  7. 経費(宿泊費、食費は除く)、2人分:
    *ガソリン 20.00ドル  (82号線)

ご覧くださって、ありがとうございました。

本日が幸せに満ちた1日でありますよう
今日も笑顔で!


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